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講師を始めたきっかけを教えてください。

20代から35まで音楽事務所で作家としてお仕事をしていたのですが、その事務所をやめて独立する時、金銭面の不安と新しいことをやりたい期待感があって、探した仕事が音楽講師でした。それでABCミュージックスクールに応募したことがきっかけです。

実際に講師を始めて、大変だったことは？

一人一人に最適なレッスンを提供するのはやはり大変なことではあると思います。

論理的な方もいれば直感的な方もいるし、視野が広い方もいれば狭い方もいる。受講生１人１人の性格も考え方も違う中で、腑に落ちるように教えていくのはすごく大変だし、やりがいがあることですね！

あとは僕の中では「打ち解けてくれてるな、信頼してくれてきているな」って思ったり、作曲の要望や願望にはしっかり答えられていると思っていたけど、意外と早く退会になったこともあったり。自分の予想とは違ったことも起きるものなので、人と人との関係性や距離感については常に考えていますし、どうやったらもっと分かりやすく伝えられるかも考えながら試行錯誤しています。

講師を始めて、感動した出来事はありますか？

僕のレッスンでは受講生さんそれぞれに目標を立ててもらっているんですね。それを達成できる事って、目標の大きさに関わらずとてもすごい事だと思うんですよね。

楽器だったら曲を弾けた時とか、ライブができた時とか。dtmレッスンなら曲ができた時とか。
そういった瞬間に立ち合えたときの感動はとても大きいですし、それまで頑張ってきた受講生を愛おしいとすら思います。

仮に、例えばライブでミスしちゃったとかなったとしても、それはそれで愛おしいと思いますね。成長を見守れることは、講師業の醍醐味だと思いますね。

音楽作家業と講師業の共通項は？

相手の願望や要望を想像したり、傾聴しながらベストなものを提供するという点が共通項だと思います。音楽作家はクライアントの要望に音楽で応えますし、レッスンは受講生の願望や目標を汲み取りながら進めて行きますよね。相手の事をしっかり考えて仕事することで、結果的に喜んでもらえる仕事という意味ではどちらもとても近いお仕事なのかもしれないですね。

音楽作家・講師モードの切り替えで意識していることはありますか？

音楽講師の仕事に慣れるまではスイッチの切り替えをするようにしていましたが、レッスンの経験を重ねてからは今は受講生の顔を見た瞬間にレッスンモードに切り替わるようになりました！ですので今現在はあまりバランスを取る事を考えていないですね！

基本的にはずっと音楽作家として音楽を作ることがお仕事であり日常にもなっていて、そしてそれが人から求められていることだとも思っているので、常に作家として向上心を持ちながら取り組んでいくことが、受講生さんへの還元にもなると思っています。

講師業と音楽作家の収益的な違いはありますか？

講師業はもちろん歩合制ではありますが、受講生さんに教えた分だけ翌月に入ってくるので、予測が立ちますよね！

音楽作家の仕事は、制作した音の納品から買取まで、案件によっては３ヶ月後やそれ以上かかるケースもありますし、印税契約のお仕事も、ある程度は予測は立てど明確には分からないところもありますので、不安定な面もあります。講師業は安定しやすいので、そういった面でもとても助かっていますね。

これから講師や音楽作家を目指す人にアドバイスするとしたら？

音楽制作においてもレッスンにおいても、一番大切なことは「楽しむこと！」これ以上に大切なことはないと思います。

自分が楽しむことで自分の今取り組んでいること自体に興味がどんどん湧きますし、こちらが楽しんでいることで、そのテンションや熱量が受講生やクライアントに移っていく。結果的には仕事が先につながっていくことになるので、まずは楽しむ！今できる事を最大限にやっていく事だと思います。

*もっと詳しいエピソードはインタビュー動画内でたくさんお話していますので是非ご覧ください！

今後の展望、目標は？

人と人をつなげたり、人の未来を考えるような仕事に作家として携わって行きたいと思っていますね！最近石垣島の町興しをするためにお手伝いをさせてもらったりしているんですけど、それがすごく充実しています。

あとは、受講生同士でバンドを組んで欲しいですね！バンドは本当に面白いし学びもあるので、彼らが一緒にライブやっているところを見たりしたいですね。

僕自身も最近バンドをやっているのですが、自分が裏方の人間だと思って活動していた中で、ステージに立ってみるとやっぱりすごくいい景色だなって思うので。それこそ年齢なんか関係なく色んなことができるという事を、自分の活動からも届けられたらと思っています。